M&A

【決定版】2017年度の調剤薬局業界のM&Aは80件と推定

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

調剤薬局業界での業界再編は進行中

現在、最も業界再編が進行しているといわれている調剤薬局業界。市場規模は8兆円前後で日本全国に55,000店舗近くあり、その大半が小規模店舗であると言われています。ほぼ同数のコンビニエンスストアが大手に寡占化された市場であること、そして日本の医療費増大が財政問題となっていくこと、更には慢性的な薬剤師不足を考えると、調剤薬局業界でこれから再編が進んでいくことは容易に想像がされます(2017年下半期のデータでは、大手10社のシェアは14%にしかなっていません)。

その調剤薬局業界では、大手調剤薬局グループ、ドラッグストア業界、そしてイオンを代表されるスーパーなどが地域の中堅・中小の調剤薬局のM&Aを積極化しています。このような背景から、2011年にM&Aされた案件は10件未満、譲渡された店舗数も48店舗でしたが2016年には720店舗まで増加しています。

2017年度の具体的な事例

2018年1月に森経営コンサルティングで行った調査によると、2017年度に公表された調剤薬局業界のM&Aの件数は42件となっており、未公表のものを含めると、70~80件に上ると考えられます。

下記にて、具体的な案件を見ていくことにします。

2017年1月度:

総合メディカルによる、ナカノファーマシーのグループ再編での買収が発表されました。2014年に買収され、別グループとして独立していたナカノファーマシーが総合メディカルグループにグループ再編されています。

クオールも同様にレークメディカル・セントフォローカンパニー、大丸ファーマシーのグループ再編を発表しており、コムファによるアポスとエスケイアイファーマシーのグループ再編も同様に発表されています。

イトーヨーカ堂はセブンイレブン・セブン&アイホールディングスおよびアインホールディングスが持つセブン美のガーデンの株式を買収したことを発表しています。

2017年2月度:

総合メディカルによるミツヤス調剤薬局(福岡)の買収が発表されました。譲渡対価は非公表になっています。総合メディカル社のHPを確認すると、そうごうメディカルのブランド名になっていることから、ブランド名を変更したことが考えられます。

2017年3月度:

メディカルシステムネットワークがアルフレッサホールディングスが持つファーマホールディングスの少数株主持分を取得したことを発表しました。これにより、メディカルシステムネットワーク社はファーマホールディングスの100%親会社になったことになります。

2017年4月度:

総合メディカルによる,北野調剤薬局(福岡)の買収が発表されました。北野調剤薬局は2008年設立、売上は11.5億円の規模の調剤薬局です。取得価額は発表されていませんが、数億円程度であると推測されます。

2017年5月度:

メディカルシステムネットワークが持つ、試驗企業であるSMO-DOS社の株式のイーピーミント社への売却観測が発表されました。

2017年6月度:

総合メディカルによるKSメディスン(東京) の買収が発表されました。取得価額は公表されていません。

またファーマホールディングスによる、ミュートス(大阪府)の買収が発表されました。ミュートスは大阪のシステム会社であり、譲渡価額は3億円となっています。メディカル×IT分野での事業成長を検討しているものと考えられます。

2017年7月度:

総合メディカルによるニスモ薬局(東京)の買収が発表されました。総合メディカル社のHPによると、1店舗の調剤薬局であると推測されます。譲渡価額については公表されていません。

クオールによる周南調剤薬局のグループ再編も発表されました。本年度は過去に買収された調剤薬局のグループ再編が多く発生していることが見受けられます。オーナーが顧問等を退任したタイミングでグループ再編を行っているのではないかと推測されます。

2017年8月度:

セブンアイアンドホールディングスによる、アインホールディングスの第三者割当増資の引受が発表されました。冒頭でも述べたように、スーパー業界の調剤薬局への多角化は進んでおり、イオングループと同じ流れでセブンアイアンドホールディングスも調剤薬局への投資を進めていると考えられます。本件の取得価額は20.9億円で、0.77%をセブンアイアンドホールディングスが取得しました。

2017年9月度:

総合メディカルによる、ニッキ・トラスト(神奈川)の買収が発表されました。総合メディカルの買収案件の2017年度5件目のM&A案件です。

2017年10月度:

クオールによる新株発行が発表されました。アインホールディングスと同様にM&A等への資金を取得するものと考えられます。

2017年11月度:

ファーマライズホールディングスによる猪瀬商事(埼玉県)の買収が発表されました。取得価額は非公表になっています。テラ・ヘルスプロモーションによるフタバ(京都)の買収が発表されました。取得価額は非公表となっています。

2017年12月度:

メディカルシステムネットワークによるアポテック(青森県)の買収が発表されました。買収価額は22.5億円となっており、設立は平成7年で資本金1億円の企業です。子会社にも4社(株式会社 ラパナ、株式会社 A-システム、株式会社 コスディック、株式会社 メディセーブ)の企業がある形になっております。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

無料事例集:「M&A2.0」時代の戦略とは

2017年以降のM&Aは、事業承継、業界再編メインの「M&A1.0」の時代から、企業成長・ビジョン実現のための「M&A2.0」に突入しています。

本書は、弊社および提携パートナーにて行った最新のM&A事例を紹介しながら、

・今後のM&Aの方向性

・具体的なM&A事例

・M&Aの注意点

など、「M&A2.0」の時代の経営戦略について網羅した内容となっています。

是非、貴社の今後の経営方針の策定にお役立てください。

M&A事例をダウンロード

コメントを残す

*